おなかやおしりの病気

Buttocks and Stomach

おしりの病気

直腸脱(ちょくちょうだつ)

疾患の概略

肛門括約筋が緩み大きく開いて、直腸全体が翻転して肛門外へ脱出した状態です。

症状と特徴

肛門から直腸全体が脱出し、大きいものではこぶし大以上になることもあります。初めは排便の時だけですが、繰り返していると更に肛門の筋肉が緩くなり、立ったり、歩いていたりする時にも脱出するようになります。脱出に伴い下着に直腸粘膜がこすれて粘液や血液がつき不快感や痛みがあります。多くの場合は肛門括約筋の機能も低下し、ガスや便の失禁を伴うことがあります。

治療方法

手術をして治療をします。手術方法は多種ありますが、大別すると経肛門的手術と経腹的手術に分類され、それぞれに利点、欠点があります。当院では手術前に実際の脱出状態を確認し、排便造影、直腸肛門内圧検査などの検査を行い、全身状態を考慮して手術方法の選択を行っております。経肛門的な手術は身体に対する負担が経腹的な手術より少ないと考えています。

予防

便の状態を柔らかく保ち、排便時の息み過ぎに注意しましょう。