おなかやおしりの病気

Buttocks and Stomach

おなかの病気

炎症性腸疾患(IBD)

 1. 器質的疾患 

炎症性腸疾患とは、消化管を中心に原因不明の慢性炎症を起こす疾患の総称です。
潰瘍性大腸炎・クローン病がその代表です。

潰瘍性大腸炎

大腸の表面の粘膜に慢性的に炎症が起こる、原因不明の疾患です。肛門に近い直腸から奥に続けて炎症があることが多く、主な症状は粘血便と下痢で、若年から高齢の方まで発症の可能性があります。治療は薬物療法が有効ですが、症状がなくなっても続けることが必要です。基本的な薬が無効ですと免疫を抑制する薬を使用したり、進行すると手術が必要になることもありえます。

クローン病

大腸だけでなく肛門、小腸、胃、食道、口までの全消化管に、主に潰瘍ができる原因不明の炎症性疾患です。若年の方に多く、主な症状は腹痛と下痢ですが、肛門に高率に炎症をきたすため、肛門の痛みや痔瘻で発症することも多いです。治療は薬物および栄養療法が有効ですが、治療の継続が必要で、潰瘍が進行して腸が狭くなったり穴があくと手術が必要になることもあります。