痛みを伴わない「内外痔核(いぼ痔)」もある|痔 肛門病 女性専門・女医 松島ランドマーククリニック
「内外痔核」=手術しなきゃ ではないんです。
腫れたところの皮膚や粘膜が変形して残ることがあり。
16 痛みを伴わない「内外痔核(いぼ痔)」もある
内外痔核になってしまった内痔核(←かなりややこしい)はしかし、症状が強いかというと、意外とそうでもないことも多いんです。
ちょっと考えると、とても邪魔そうだったり、違和感が強そうな感じですよね。
もちろん、Ⅱ度からⅢ度へ、そして内外痔核へとだんだんと移行してきたものは、長い経過もあり、症状が強いことが多いです。だから、「手術をすすめます」と言うと、「そうですね、お願いします」とすんなり話が進んだりしますが、あんまり困った症状のない方の場合は、「ええっ!、入院なんですか!?」と驚かれてしまうこともあるんです。
何故、あんまり症状がない、ということがあるのかというと(これに関しては教科書などに書いてあるわけではありませんけどね)、例えば、もともと痔の症状がない女性が、出産をきっかけに一気に痔核を患うことがあります。出産では、急激に、大きな負担がしかも長時間にわたってかけられるために、上痔静脈叢にも下痔静脈叢にも血液が大量にたまって、腫れ上がることは想像に難くないですよね。急な腫れですから、早めに腫れが退くようにしてやることが大切です。
つまり、前に保存的療法のところで話した通り、とにかく横になる(寝てる)、温める、排便をよくしておくの三本柱ですね。
うまくいけば、全く症状も何もないところまで戻ることもあります。しかし、腫れが大きすぎたり、思うように退かせられなくて時間がかかってしまったりすると、腫れや痛みはいずれは退きますが、その腫れたところの皮膚や粘膜が伸びてしまい、「形」として変形して残ることがあるわけです。

この「形の変形(←変な言葉ですが便宜上許して下さい)」は、名前としては「内外痔核」となりますが、実際には、腫れた跡が伸びてるだけなので、痛みや違和感などもほとんどなく、触らなければ全く気にならずに生活できてることも多いんです。
ですから、症状はないんだけど人間ドックや婦人科検診で「痔」と指摘されて病院を訪れるような方の場合は、「治すなら入院手術になります」と言われて驚くのは無理もないことでもあるんですね。
「困ってなきゃそのままでいいんじゃないのかな?」
はい、そのとおりです。だから、「内外痔核」=「手術しなきゃ」 ではないんです。
「取らなきゃなくならない」のと、「取らなきゃいけない」とは全く違う問題ですからね。


