痔核(いぼ痔)の手術の方法|痔 肛門病 女性専門・女医 松島ランドマーククリニック
手術の方法ですが、まず一つ目、
「糸や輪ゴムで、内痔核を根元で縛る」方法があります
14 痔核(いぼ痔)の手術の方法
前回は、内痔核は生活習慣病の側面もあり、日常生活での注意の仕方・保存的療法についてお話しましたが、当然、Ⅰ度、Ⅱ度はともかく、Ⅲ度以上の痔核になると、なかなかそれだけでは症状がとれないこともあります。
前にも話しましたが、別に内痔核が脱出しても、それは必ず治療しなくてはいけないということではない。ただし、その脱出を治療したい場合は、その痔核の「形」を変えなきゃいけないんですね。もう、粘膜が伸びちゃってて、中に血液が入っていなくても、おしりが開くと外に飛び出してきちゃうわけですから。そうすると、「手術」という話にならざるを得ない。
手術の方法ですが、まず一つ目、「糸や輪ゴムで、内痔核を根元で縛る」という方法があります。現在ではちっちゃな輪ゴムが使われることが多いですね。肛門鏡で内痔核が良く見えるようにしておき、内痔核をドラムのついた器具の中に引っ張り込んで、その根元に輪ゴムをバチンとはめこんでやる。と、内痔核が、輪ゴムによっててるてる坊主の頭みたいにくびられるんですね。そうすると、その輪ゴムから先には新しい血液が送られないので、壊死におちいって、1週間~10日前後で輪ゴムごと落ちてしまい、内痔核の脱出部分がなくなってしまう、という方法です。
いずれにせよ、内痔核だけにきちんと輪ゴムがかけられれば痛くない。したがって、麻酔もいらなければ入院の必要もなし、という、とても良い方法で、かなり昔から行われています。最近では、施設によってはこの方法を内視鏡(カメラ)で行うこともありますね。
欠点は、2つあげられます。1つは、
「輪ゴムが落ちた時に、その落ちた根元がくっつききってないと、大出血をしてしまう可能性があること。」
確率はかなり低く、数千例に1例程度と考えられています。しかし、もともとが血管が集まってできているのが「痔核」ですから、一旦出血してしまうとかなり大量出血となり、早くその部分を縫うなりして血を止めなきゃいけない。
それが起こるのは輪ゴムが落ちる時ですから、大体手術から2週間までの期間に起こることがほとんどなので、手術から2週間までは、あまりおしりに負担をかけない(便秘や下痢、重いものを持つ、など)ことと、遠くへはいかないようにというお話をします。何かあったらすぐに対処しなきゃいけませんからね。すると、やはり自宅からあまり遠いクリニックでのこの治療はオススメできない、ということにもなります。この方法は、「内痔核」だけが脱出する場合にはとても有効です。

しかし、内痔核は脱出を繰り返すと、内痔核だけの状態から、「内外痔核」と言われる形へと変化していくんですね。そうすると、「内痔核」だけを輪ゴムで縛るような手術をしても、それだけでは自覚症状が改善しないことがあるんです。これがもう1つの欠点です。
かといって、「外痔核」の部分まで輪ゴムをかけるとしたら・・・痛くて、1分とはガマンできないわけで・・・という話を、次回にしたいと思います。


