内痔核(いぼ痔)は誰にでもあるもの|痔 肛門病 女性専門・女医 松島ランドマーククリニック
「痔核だったら必ず治療しなくてはいけない」ではなく
「痔核は、困ったら治療をする」べきもの
12 内痔核(いぼ痔)は誰にでもあるもの
前回は、麻酔に先に話がいっちゃいましたがちょっと話を戻しまして、内痔核の治療法です。
内痔核は、第Ⅰ度または第Ⅱ度くらいの場合では、通常いわゆる「手術」にはなりません。
まず、どんな段階の内痔核でも(よほど出血が何時間も止まらないという場合以外は)「保存的治療」は基本です。保存的治療と言うとよく、「薬を使うこと」という意味だととらえる方がいらっしゃいます。もちろん薬もよく効くことが多いです。でも、内痔核は、「肛門の静脈に血液が貯留し腫れた状態」と理解するなら、大切なのは貯留した血液をそこから流し出してやることですよね。
とすると、肛門付近の血液を心臓に戻したければ、横になって心臓とおしりの高さを同じにするのが一番心臓が高くておしりが低い状態(立ったり座ったりしている状態)だと血液が戻りにくいんです。もちろん逆立ちでも良いんですが・・・。
あとは、血流を改善するとなると、お風呂です。シャワーじゃなくて、入浴 よく温めると血流も改善しますし、肛門の緊張がとれるので痛みなどの症状も緩和されます。
もう一つ大切なのが排便便秘や下痢が直接おしりに負担をかけるのはもちろんですが、トイレに座っている時間は即!痔核に血液を送り込んでいる時間です大体、排便だけで10分とかかかるはずはありません。10分間便が出っぱなしということはありえないはず残りの時間は、一所懸命に痔核を育てている時間なのです。
結局、内痔核はだれにでもあるものですが、そこに負担をかけると早く大きくなってⅡ度、Ⅲ度、Ⅳ度となっていくのです。痔核はある意味、生活習慣病と考えるべきものという捉え方もできる訳で。そうすると、治療も、おしりに負担をかけない生活をすることが大切で、そうすると「痔核がなくなる」と言うわけではないにしろ、あまり困らずに生活ができるはず。
覚えておいてほしいのは、「痔核だったら必ず治療しなくてはいけない」のではなく「痔核は、困ったら治療をする」べきものということですね。出血する、痛い、ジャマといった症状があれば、それに対して治療をする。
その場合も、結局は「自分がどうなりたいのか」が大切で、出血だけ止めて欲しければそういう方法が、痛みを止めて欲しければそれなりの方法がある。必ずしも、Ⅲ度の内痔核だから必ず手術をしなくてはいけないということでもない。
痔があったって、困らなければ、悪性の病気じゃないんだから、そっとしておいたって問題はないんです。

ただし、痔だと思っていたらガンだったということだけは避けなきゃいけない。その判断は素人にはできないから、とにかく分からないことがあったらきちんと専門医を訪ねることです。その症状が「痔」によるものであればむしろ安心大丈夫、むりやり手術室に放り込んだりは絶対しませんから、ね?


